フランシス・ジャン・マルセル・プーランク
Poulenc, Francis Jean Marcel
仏 1899 - 1963
作曲家、ピアニスト。
裕福な家庭に生まれ、ピアニストの母からピアノの手ほどきを受ける。パリのリセ・コンドルセで学んだが、音楽学校での教育は受けなかった。1914〜17年、ピアノをビニェスに師事。
ドビュッシーやラヴェルと親しかったビニェスの紹介でパリの芸術家や貴族の集まりに出入りし、サティやオーリックを知る。コクトーやサティの「ミュージック・ホール」の影響を受ける。ミヨー、オネゲルと並び、「フランス六人組」の代表的作曲家となる。
1917年、サティにささげられた「黒人狂詩曲 Rapsodie negre」で一躍有名になる。
独学で作曲をしていたが、1921〜24年にシャルル・ケクランに師事し、対位法と作曲を学び直す。
1924年、ディアギレフのロシア・バレエ団のために書いた「牝鹿」で国際的名声を得る。
20〜30年代には、ストラヴィンスキーやラヴェルの新古典主義の影響を受ける。
敬虔なカトリック教徒の家に育ち、30年代にはカトリックへの傾倒が強まり、一連の宗教曲が生まれた。
1944年からはオペラも手がける。
伴奏およびソロ・ピアニストとしても活躍。
4作目のオペラ「地獄の機械 La machine infernale」の作曲中に死去。
20世紀前半における偉大なフランス作曲家のひとりで、軽妙なフランス的音楽を書いた。
代表作:
◆ピアノ
常動曲 Mouvements perpetuels(1918、後にオーケストラ用に編曲)
6つの即興曲 6 Impromptus(1920)
ナゼルの夜会 Les soirees de Nazelles
シテール島への船出 L'embarquement pour Cythere (2台ピアノ、1951)
子象ババールのお話 L'histoire de Babar, le petit elephant(語り、ピアノ)
◆管弦楽
シンフォニエッタ Sinfonietta(1947)
2台ピアノのための協奏曲(1932)
ピアノ協奏曲(1949)
◆声楽
歌曲集「動物詩集、またはオルフェウスの行列 Le bestiaire, ou Cortege d'Orphee」(1919、後にフルート・クラリネット・ファゴット・弦楽四重奏伴奏用、オーケストラ伴奏用に編曲)
黒い聖母への連祷 Litanies a la Vierge noire(女声合唱または児童合唱、オルガン 1936)
スターバト・マーテル(ソプラノ、混声合唱、オーケストラ 1950)
アッシジの聖フランチェスコの4つのささやかな祈り 4 Petites prieres de Saint Francois d'Assise(男声合唱 1948)
室内カンタータ 「雪の夕暮れ Un soir de neige(混声6部または混声合唱 1944)
◆オペラ
ティレジアスの乳房 Les mamelles de Tiresias
カルメル会修道女の対話 Les dialogues des Carmelites
人間の声 La voix humaine
◆バレエ
牝鹿 Les biches(合唱付き、組曲あり)
模範的な動物たち Les animaux modeles(組曲あり)
作品:管弦楽曲DB
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