オットリーノ・レスピーギ
Respighi, Ottorino
伊 1879 - 1936
音楽一家に生まれる。父からヴァイオリンとピアノの手ほどきを受け、1891年、ボローニャの高等音楽学校に入る。ヴァイオリンをフェデリーコ・サルティ、対位法とフーガをダッロリオに師事。1898〜99年、作曲をトルキとマルトゥッチに師事。
1901〜03年、サンクトペテルブルク帝室歌劇場の第1ヴィオラ奏者となり、リムスキー=コルサコフに師事。
1906年、ムジェッリーニ弦楽四重奏団の一員となる。1908〜09年、ベルリンの声楽学校でピアニストとなり、ブルッフに師事。1913年、ローマのサンタ・チェチリア音楽学校の作曲科教授。1924〜26年、同院の院長。「ローマの松」の成功により、院長職を辞し、作曲に専念出来るようになった。
欧州各国、南米北米へ演奏旅行をし、ピアニストとしても成功。リムスキー=コルサコフ、R.シュトラウス、ドビュッシー、ストラヴィンスキー、ベルク、ラヴェルから影響を受ける。教会旋律、グレゴリオ旋律を研究し、イタリアの過去の器楽曲を古風なスタイルで取り入れ、オペラが主流のイタリアにおいて、器楽作品の分野で活躍した。
晩年、ファシスト党に近づいたため、二次大戦後は一時期演奏頻度が減ったが、「ローマ三部作」の人気は衰えず、現在も演奏、録音される機会が多い。
代表作品:
◆器楽
ピアノ グレゴリウス聖歌による3つの前奏曲 3 Preludi sopra melodie gregoriane
弦楽四重奏曲 ニ長調(1907)
ドリア旋法による四重奏曲 Quartetto dorico(1924)
◆管弦楽
ノクターン(1905)
劇的交響曲 Sinfonia drammatica(1913-14)
ローマの噴水 Fontane di Roma(1914-16)
リュートのための古い舞曲とアリア Antiche danze et arie per liuto
地の精のバッラータ Ballata delle Gnomidi(1920)
交響詩 ローマの松 Pini di Roma(1923-24)
組曲 ロッシニアーナ Rossiniana(ロッシーニのピアノ曲にもとづく 1925)
交響的印象 教会のステンドグラス Vetrate di chiesa(グレゴリウス聖歌による3つの前奏曲にもとづく 1925)
ボッティチェリの三連画 Trittico botticelliano(1927)
組曲 鳥 Gli Uccelli(ラモー、パスクイーニほかの主題による 小オーケストラ 1927)
ブラジルの印象 Impressioni brasiliani(1928)
交響詩 ローマの祭り Feste romane(1928)
5声のコンチェルト Concerto a 5(オーボエ、トランペット、ピアノ、ヴァイオリン、コントラバス、弦楽 1933)
◆オペラ
エンツォ王 Re Enzo
セミラーマ Semirama
眠りの森の美女 La bella addormentata nel bosco
ベルファゴール Belfagor
沈鐘 La campana sommersa
炎 La fiamma
ルクレツィア Lucrezia
◆バレエ
シバの女王ベルキス Belkis, regina di Saba(この作品による管弦楽組曲あり)
◆編曲によるバレエ
風変わりな店 La boutique fantasque(ロッシーニの曲による)
魔法のなべ La pentola magica(ロシアの旋律による)
作品:管弦楽曲DB
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