ローベルト・アレクサンダー・シューマン
Schumann, Robert Alexander
独 1810 - 1856
出版業の父から文学的な素質を、母から音楽的な才能を受け継ぐ。
幼くしてピアノを始め、独学で作曲をする。
1828年、ライプツィヒ大学の法学部に入学するが、音楽に熱中し、F・ヴィークに師事。
翌年、ハイデルベルク大学法科に移る。
1830年には音楽の道へ進むためライプツィヒに戻り、ヴィーク家に住み込んで音楽家を目指す。
1831年、指揮者のドルンに作曲を学ぶ。
コンサート・ピアニストを目指し、自身で作った装置を使いピアノの練習をするも、右手を傷め、作曲に専念。
音楽評論家としても活動。才能のある若手、ショパンやブラームスらを世界に紹介した。
1834年、「新音楽時報 Neue Zeitschrift fur Musik(NZfM)」を創刊、10年に渡り編集長を務める。
師のヴィークの娘、ピアニストのクララと恋に落ちるが、ヴィークの反対にあい、裁判の末、1840年に結婚。
8人の子どもに恵まれるが、精神障害の症状が進む。
1844年、精神状態が安定せず、NZfMの編集長を辞任、療養のためドレスデンへ移り、作曲に専念。
1847年に男声合唱団、1848年には混声合唱団、1850年にはオーケストラと合唱団の指揮を務め、51年、デュッセルドルフ市の音楽監督となる。
1854年2月、病状が悪化、幻覚のためライン川に身を投げ自殺未遂。エンデニヒの精神病院で2年余りを過ごし、死去。直前に面会を許されたクララに見守られての最後だったという。
作品はロマン派標題音楽の典型を成す。文学的側面を取り入れた特異なスタイルを特徴とし、古典的枠組みとロマンティックな内容、ポリフォニックな内声による深みを持つ作風。
代表作:
◆ピアノ
アベッグの名による主題と変奏曲 Theme sur le nom d'Abegg varie op.1
蝶々 Papillons op.2
ダヴィット同盟舞曲集 Davidsbundlertanze op.6
謝肉祭−4つの音符によるおもしろい情景 Carnaval, scenes mignonnes sur quatre notes op.9
ソナタ 第1番 嬰へ短調 op.11
交響的練習曲 Etudes symphoniques op.13
子どもの情景 Kinderszenen op.15
クライスレリアーナ Kreisleriana op.16
幻想曲 Phantasie ハ長調 op.17
ソナタ 第2番 ト短調 op.22
森の情景 Waldszenen op.82
◆室内楽
民謡風の5つの小品 5 Stucke im Volkston op.102(チェロまたはヴァイオリン、ピアノ)
おとぎの絵 Marchenbilder op.113(ヴィオラまたはヴァイオリン、ピアノ)
ピアノ三重奏曲
第1番 ニ短調 op.63
第2番 ヘ長調 op.80
第3番 ト短調 op.110
おとぎ話 Marchenerzahlungen op.132(クラリネットまたはヴァイオリン、ヴィオラ、ピアノ)
ピアノ四重奏曲 変ホ長調 op.47
ピアノ五重奏曲 変ホ長調 op.44
◆交響曲
第1番 変ロ長調「春 Fruhlingssymphonie」op.38
第2番 ハ長調 op.61
第3番 変ホ長調「ライン Rheinische」op.97
第4番 ニ短調 op.120
◆協奏曲
ピアノ協奏曲 イ短調 op.54
チェロ協奏曲 イ短調 op.129
ヴァイオリン協奏曲 ニ短調
◆声楽
リーダークライス Liederkreis op.24
ミルテの花 Myrthen op.25
リーダークライス Liederkreis op.39
女の愛と生涯 Frauenliebe und -leben op.42
詩人の恋 Dichterliebe op.48
◆オペラ
ゲノフェーファ
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