ルイ・シュポア
Spohr, Louis (Ludewig)
独 1784 - 1859
ヴァイオリニスト、作曲家、指揮者。
1799年、ブラウンシュヴァイク宮廷楽団のヴァイオリニストとなる。1804〜05年、初めての演奏旅行を行う。1805〜12年、ゴータ宮廷楽団を指揮。
フランケンハウゼンやエルフルトの音楽祭で指揮者として活躍。またドイツの最も優れたヴァイオリニストとして認められるようになり、1813〜14年、アン・デア・ウィーン劇場で楽長を務める。オペラ「ファウスト」(初演プラハ 1816)が舞台音楽の中では初の成功作となる。
1815〜17年、ハーピストの妻とドイツ、スイス、イタリアを演奏旅行。
1816年のヴァイオリン協奏曲 op.47によって国際的に有名になる。
1817〜19年、フランクフルト歌劇場の楽長を務める。1820〜21年、イギリスとフランスへ演奏旅行。
1822年、カッセルで宮廷楽長に就任し、その指導のもとカッセルのオペラは急成長を見せた。
1832年、「ヴァイオリン教程」が出版される。これは現在でも高く評価されている。
1847年、カッセルでの在職25周年を記念して音楽総監督に任命される。しかし宮廷との軋轢のため、1857年に辞職。
作風は、ドイツ・ロマン派の流れをくむ。室内楽曲はモーツァルトを指標とした。半音階的な変化和音を多用。ベートーヴェンより後の交響曲作曲家として重要。
ヴァイオリニストとしては、ドイツにおける重要な奏法の創始者で、当時のひとつの権威であった。
代表作:
二重奏曲(ヴァイオリン2、14曲)
二重奏曲 op.13(55曲)
弦楽四重奏曲(35曲)
弦楽五重奏曲(7曲)
弦楽六重奏曲 op.140
◇交響曲
第1番 変ホ長調 op.20(1811)
第2番 ニ短調 op.49(1820)
第3番 ハ短調 op.78(1829)
第4番 へ短調「音の奉献 Die Weihe der Tone」op.86(1832)
第5番 ハ短調 op.102(1838)
第6番 ト長調「歴史的交響曲 Historische Symphonie」op.116(1840)
第7番 ハ長調「人生の世俗と神聖 Irdisches und Gottliches im Menschenleben」op.121(オーケストラ2)(1842)
第8番 ト長調 op.137(1847)
第9番 ロ短調「四季 Die Jahreszeiten」op.143(1850)
第10番 変ホ長調(1857)
ヴァイオリン協奏曲(17曲)
 ホ短調 op.38(1814)
 イ短調 op.47「劇唱の形式で In modo dis scena cantante」(1816)
 ニ短調 op.55(1820)・・・など
クラリネット協奏曲(4曲)
◆声楽作品:
劇的カンタータ「解放されたドイツ Das befreite Deutschland」(1814)
◇オラトリオ
最後の審判 Das jungste Gericht
四終 Die letzten Dinge
救世主の最期の時 Des Heilands letzte Stunden
バビロン陥落 Der Fall Babylons
◆舞台
試練 Die Prufung(1806)
アルルーナ Alruna(1808)
恋人との決闘 Der Zweikampf mit der Geliebten
ファウスト Faust
ゼミールとアゾール Zemire und Azor
イェソンダ Jessonda
山の精 Der Berggeist
アバノのピエートロ Pietro von Abano
錬金術師 Der Alchymist
十字軍の兵士 Die Kreuzfahrer
◆著作
ヴァイオリン教程 Violinschule
自伝 Selbstbiographie 2巻
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