Willaert, Adrian
アドリアン・ヴィラールト
フランドル ca.1490-1562
作曲家。Villard, Vuillart, Vuigliart などさまざまに綴られる。
パリで法律を学んだが音楽に転向し、ムトンに師事したという。
フランドルに帰郷した後、イタリアに赴く。1515年、芸術を厚く保護したことで知られたフェッラーラのエステ家とかかわりをもち、ミラノとエステルゴム(ハンガリー)の大司教であるエステ家の枢機卿イッポリト1世に仕える。1517〜20年、彼に同行してハンガリーを訪れ滞在。イッポリト1世の死後は、しばらくアルフォンソ公に仕え、1525〜27年、ミラノ大司教であるエステ家のイッポーリト2世の礼拝堂の歌手を務める。
1527年から終生ヴェネツィアのサン・マルコ大聖堂の楽長として欧州の音楽界に多大な影響を与えた。人格者として知られ、教育者としても多くの弟子を育てた。
欧州各地の当時の出版社や印刷業者が、ヴィラールトの作品の出版に大きな関心を寄せ、彼の作品は広範囲に広まる。
ヴェネツィア楽派の創始者。フランドル、フランス、イタリアの音楽様式を統合したことは、ヨーロッパ音楽史の大きな転機となった。
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