フーゴ・フィリップ・ヤーコプ・ヴォルフ
Wolf, Hugo Philipp Jakob
オーストリア 1860 - 1903
皮革業を営んでいた父フィリップは音楽の造詣が深く、息子にも幼い頃からピアノとヴァイオリンを習わせた。
ギムナジウムを何校か転々とした後、1875年にウィーン音楽院に入るが、作曲の授業内容、教授とも合わず、1877年に退学。その後は独学で作曲を学ぶ。社交が苦手で定職に就かず、気むずかしいい性格だったが、友人たちが面倒をみてくれ、生活を続ける。作曲家アダルベルト・フォン・ゴルトシュミット、医師のヨゼフ・ブロイアー、ケッヒェルト夫妻、アルトマン家、プライス家、ヴェルナー家などが、生涯にわたって彼を援助し続けた。
1888年に初めての歌曲集を出版。同年、53曲から成るメーリケ歌曲集を作曲、歌曲作曲家として認められる。
アイヒェンドルフ歌曲集、ゲーテ歌曲集、スペイン歌曲集、イタリア歌曲集を次々と発表。92年から創作の休止期が3年間続き、この間は旅行に費やした。歌曲の出版でドイツ各地で名声を博する。 評論家としてブルックナー、ワーグナーの側に立ち、ブラームスを攻撃。
1895年、リッパーハイデ男爵の援助のもと、オペラ「お代官様」を作曲、翌年マンハイムで初演。
1896年、イタリア歌曲集の第2部を、1897年、ミケランジェロ歌曲集を作曲。
梅毒の感染による進行性麻痺の症状が現れ、精神病院に入院。 費用は1897年に創設されたフーゴ・ヴォルフ協会が引き受けた。一時退院したものの、再入院し、1903年、死去。
シューベルト以後のドイツ最大の叙情歌人、後期ロマン派の歌曲王と言われる。
代表作:
弦楽四重奏曲「困苦に耐え、欠乏を忍べ Entbehren sollst du, sollst entbehren」
交響詩「ペンテジレーア Penthesilea」
イタリアのセレナーデ
◆声楽
女声のための6つの歌曲 6 Lieder fur eine Frauenst.
メーリケの詩による歌曲集 Gedichte v. E. Morike(53曲)
アイヒェンドルフの詩による歌曲集 Gedichte von J. von Eichendorff(20曲)
ゲーテの詩による歌曲集 Gedichte v. Goethe(51曲)
ハイゼとガイベルの訳詩によるスペイン歌曲集 Spanisches Liederbuch nach Heyse u. Geibel
◆オペラ
お代官様 Der Corregidor
マヌエル・ヴェネガス Manuel Venegas(未完)
作品:管弦楽曲DB
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