【基礎データ】
村のロメオとジュリエット
A Village Romeo and Juliet
Romeo und Julia auf dem Dorfe
フレデリック・ディーリアス(1862-1934)イギリス
Frederick Delius
6場からなる、抒情的なドラマ
原作:ドイツの作家ケラーの短編小説「セルトヴィラの住民」からの1篇、「村のロメオとユリア」
初演:1907年2月21日ベルリン
作曲:1900-1901年
演奏時間:110分
楽器編成:3Fl(Pic),3Ob,EH,3Cl,Bs-Cl,3Fg,K-Fg/6Hr,3Tp,3Tb,Tub/Tim,Perc(TT,Bells,Cyms,Trgl,Xyl,Glsp)/2Hp/Str
Banda: 6Hr,2Tb,SD,Steel Plates,Church Bells-Organ,Vl
概説:イギリスの印象主義派ともいえる、ユニークな作曲家フレデリック・ディーリアス(1862〜1934)の代表作の一つ。原作はドイツの作家ケラーの短編小説、「セルトヴィラの住民」からの1篇、「村のロメオとユリア」による。ディーリアスの繊細な音楽によって、描き出される悲しい純愛物語。特に後半の2人が結婚を夢見ながら、極貧のために果せず、心中に追い込まれて行く、劇的な展開は哀切を極めている。なお第5景と第6景のあいだに演奏される、間奏曲の「楽園への道」は、ディーリアスの十字軍の役を買って出た、名指揮者トマス・ビーチャムの編曲で、独立して演奏会でもしばしば演奏されている。このオペラには印象に残るアリアや、重唱の類は見当たらないが、そのデリケート極まる表現は、究極の「癒しの音楽」に数えられる。(C) 出谷 啓
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