第2幕
同じ日の夜。セーヌ川下流、グランジュ・バトリエールにあるブイヨン公の別荘。今では女優デュクロの別荘になっている。ブイヨン公妃もまたマウリツィオに激しい愛情を抱いていた。やがてマウリツィオが姿を現すが、公妃は彼が胸につけているスミレに気づき嫉妬にかられ疑いを抱く。マウリツィオはとっさにの機転で「あなたのためにつけてきた」と公妃にスミレを差し出す。その時夫の馬車が到着。公妃は慌てて隠れる。そして公爵に招待されていたアドリアーナも到着。ブイヨン公はマウリツィオをザクセンの伯爵と紹介する。アドリアーナはこれまでマウリツィオを単なる部下の将校だと思っていたが、伯爵だとわかり、あまりの身分の違いにこの恋から身を引こうとする。しかしマウリツィオの熱烈な愛の告白に心を動かされ、情熱的な愛の二重唱を歌う。マウリツィオはアドリアーナに、隠れている女性をザクセンのために何も聞かずに逃してくれと頼む。だが、暗闇の中で二人の女は互いにマウリツィオをめぐる恋敵であると気づき、激しい葛藤が展開される。
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