【あらすじ】
時と場所:1900年頃の東サフォーク州の小さな田舎村ロックスフォード
<第1幕>
第1場/ビローズ夫人の家の朝食室
毎年恒例の五月祭の花、メイ・クイーン(5月の女王)を今年も選ぶことになった。品行方正な若い女性に贈る由緒ある賞で、村の実力者ビローズ夫人は、この賞で村の娘のモラルを復活させたいと願っていた。しかし肝心の村娘は、ただの一人も純潔な女性が見つからず、今年は開催が危ぶまれた。そこに警視のバッドが現れ「メイ・クイーンの代わりに、メイ・キングを選んだらどうか」と提案をする。バッドは、八百屋で働く母に従順で内気な青年、アルバート・ヘリングを推薦した。牧師ゲッジはアリア<アルバートは品行方正かどうか>(Virtue,Says Holy Writ, Is-Virtue)を歌う。ビローズ夫人は最初は反対していたが、五月祭がなくなることを考えると、仕方なく賛成を表明した。対位法的なアンサンブルで始まり、全員がこの提案に賛成したことを表す。
第2場/ヘリング夫人の店
肉屋の息子シッドと恋人のナンシーが、アルバートの目の前でいちゃついている。アルバートは一人で店に入り、自分の人生や現実から開放されたい気持ちで、物思いにふける。そこに、ビローズ夫人とその家政婦フローレンス、そして五月祭の審査委員の面々が現れ、メイ・キングがアルバートに決まった事を告げる。賞金50ポンドをもらえるとあって、ヘリング夫人(アルバートの母)は大変喜び、一方のアルバートは「まったく馬鹿げている」と母に対して反抗する。
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