【基礎データ】
アルセスト(仏) アルチェステ(伊)/Alceste
作曲:クリストフ・ウィリバルト・グルック/Christoph Willbald Gluck(1714-1787)
台本:フランス語稿、フランソワ・ルイ・ガン・ルブラン・ドゥ・ルーレ/Francois-Louis Gand Leblanc Du Roullet
イタリア語稿、ラニエーリ・デ・カルツァビージ/Ranieri de Calzabigi
原作:エウリピデス/Euripides(BC480-BC406)「アルケースティス/Alcestis」BC438 ギリシャ語
初演:
フランス語稿版1776年4月23日、パリ/Paris,王立音楽アカデミー/Opera national de Paris
イタリア語稿版1767年12月26日、ヴィーン/Vienna,ブルク劇場/Burg theater
演奏時間:
序曲3分,第1幕第1場5分,第2場15分,第3場9分,第4場10分,第5場8分,第6場2分,第7場5分
第2幕第1場9分,第2場6分,第3場27分,第4場11分
第3幕第1場2分,第2場4分,第3場12分,第4場12分,第5場2分,第6場2分,第7場19分
合計約2時間43分
楽器編成:(パリ版)2Fl,2Ob,2Cl,2Fg/4Hr,2Tp,3Tb/Tim/Str
概説:「アルチェステ/イタリア語稿」はグルックの唱えた改革オペラ3部作の第2作目として知られている。グルックはその序文のなかで、「今まで長い間、作曲家は主に歌手の虚栄心を満足させることを最優先にして作品づくりをしてきた。その悪習慣がイタリアオペラを堕落させてしまったのである。改革オペラは悪習慣の数々を徹底的に排除し、意図する効果を得るためには、今までの規則を犠牲にすることも厭わなかった。」と述べている。この試みは成功し、ヴィーンで初演された「アルチェステ」は大好評を博し多数の公演を重ねたが、更にグルックは9年後パリでの上演に向けて大幅な作り直しを行い、不評であったクライマックスも変更した。その後の上演はフランス語稿で行われるようになり、イタリア語稿が演奏されることはほとんどなくなった。改革オペラと言っても決して理が先立つことなく、特に死を覚悟して歌われるアルセストのアリアの数々は夫を愛する故の嘆き、子供を残して逝く悲しみを歌い、一人の女性としての心情を描き尽くし感動を呼ぶ。
尚ここではフランス語稿を基本としてデータ、あらすじを作成している。
by MI
最終更新:2009年8月21日
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