第1幕第1場
アルジェのムスターファ大公の宮殿。好色の大公は、自分の妻エルヴィーラやハーレムの美女には飽きてしまい、噂に聞くピチピチのイタリア娘を手に入れたいと願っている。エルヴィーラ姫は自らの不幸を嘆き、侍女に慰められている。そこにムスターファが現れ、海賊の首領アーリにエルビーラ姫をこの城で捕虜となっているイタリア人リンドーロに払い下げるから、代わりのイタリア娘を連れてこいと命ずる。一同退出後にリンドーロが登場し、カヴァティーナ「美しい人に恋いこがれ」で、国に残してきた恋人を想う。そこにムスターファが現れ、リンドローにエルヴィーラ姫を押しつけようとする二重唱。恋人のいるリンドローは何とか逃れるため、難癖をつけて逃げ回る。
第2場。嵐のあとの海岸。一隻の船が難破している。海賊のアーリはこの船を襲って財宝を手にするが、その中に一人の美しいイタリア女性がいた。彼女の名はイザベラ、行方不明の恋人リンドーロを探すため、彼女にぞっこんの紳士タッデオをお伴にこの船に乗っていた。イザベラのカヴァティーナ「むごい運命よ」。アーリはムスターファ大公に、とっておきのプレゼントと、イザベラを連れ去る。タッデオもイザベラの叔父ということで同行を許される。
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