Giacomo Puccini
ジャコモ・プッチーニ
伊1858-1924
三部作第2番
Sour Angelica
修道女アンジェリカ
初演:1918年12月14日メトロポリタンオペラ、ニューヨーク
台本:フランケッティ/Franchetti、フォルツァーノ/Giovacchino Forzano
時・所:1600年末イタリアの修道院内
演奏時間:52分
楽器編成
2Fl,2Ob,EH,2Cl,Bs-Cl,2Fg/4Hr,3Tp,3Tb,Tuba/Tim,Tamb,Tgl,Cym,BD,Glock/Hp.Cel
Banda:Pic,2Tp in F,Campa,Cym,2Pf.Org,Claves
概説:
3部作の第2番として書かれたこのオペラは、ある修道院を舞台に女声だけで演じられるユニークな作品になっている。そして前作の「外套」が完全な現代劇だったのに対し、このオペラは18世紀に設定した、時代劇の形をとっている。劇の中心的なテーマは、アンジェリカの自殺と奇跡による神の許しになるわけだが、劇的な緊迫感とスリルの醸成は、アンジェリカと伯母の公爵夫人とのやり取りの場面であろう。この短いシーンに「外套」と同じく、緊迫した不安が鋭く描かれている。この作品は、3部作の中では独立して上演される機会の最も少ないものだが、音楽の流れがいささか単調なこと、そして女声のみによるため劇的な迫力に乏しいところなどが、ウィークポイントとして指摘される。むしろこのオペラは、3つ同時に上演されるときに、その中継的な意味合いを発揮する優れた内容を隠し持っているといえる。。(C) 出谷 啓
最終更新2009年5月23日
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