第2幕 第1場
アンナが軟禁されている部屋の控えの間
アンナ王妃の不幸を嘆く女官たちの合唱「おお、彼女に渦巻くようにこびへつらった者はどこに行ってしまったのか」。アンナのアリア「わが心を見たまう神よ」。アンナの元にジョバンナがやって来て、罪を認めれば王はアンと離婚し命は助かると告げるが、名誉を重んじるアンナ王妃はこれを断る。ジョヴァンナは自分が愛人であることを告白するが、アンナは悪いのは王のほうだと彼女を慰め許す。
第2場 裁判の部屋の控えの間
裁判の日、音楽師のスメートンは王妃の命を救うためとそそのかされてアンナとの不倫を偽証する。アンナ王妃は国王に、名誉だけは汚さないでほしいと懇願し、パーシー卿も彼女の潔白を訴える。しかし国王はこれを聞き入れない。ついにパーシー卿はアンナを救うため、自分の妻だったと叫ぶが、国王は二人を裁判の間に送り込む。国王はジョバンナを妻にしようとするが、ジョバンナはアンナ王妃を救うために自らは身を引きたいと願う。しかし時既に遅く、ハーヴィーがアンナの死刑の判決の報を告げる。
第3場 ロンドン塔の牢獄
牢獄に繋がれたアンナ王妃の元に、死刑になるパーシー卿、兄のロックフォード、スミートンが最後の面会に来る。悲しみのあまり錯乱したアンナは苦悩のなかった若き頃を偲んで歌う。アリア「なつかしい故郷へつれていって」(狂乱の場)。新王妃誕生の祝砲が鳴り響く中、アンナは息を引取る。(幕)
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