第5幕/美しい野原
 セレニュス王から「結婚を取りやめるとは酷い!」と責められたシベル女神は、アティスの嘘と裏切りを知り激怒した。そして西風の神ゼフィールに、アティスとサンガリードを連れて来るよう命じると、復讐の女神アレクトンを呼びつけ、彼らに罰を与えることにした。まずアレクトンがアティスに乗り移り、アティスの気を狂わせてしまう。おかしくなったアティスは、目の前のサンガリードを化物だと思い込み、逃げ惑う彼女を追いかけて刺し殺してしまう。そしてシベルがアティスを正気に戻す…。目の前の惨劇が自分の手によるものだと知ったアティスは嘆き悲しみ、自らをも剣で刺し瀕死の状態となるが、その光景を見たシベルは「これでは余りにも罰が厳し過ぎた」と自分の行為を後悔する。そこでシベルはアティスを松の木に変身させ、いつまでも傍にいられるよう自分の神殿におくことにした。妖精たちのすすり泣き混じりの合唱が、アティスを悼む中、幕となる。
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