第3幕 公爵家の部屋
 叩きのめした使者が公爵自身だとわかり、食料品屋の主人ランベルトゥッチョは震え上がる。しかし公爵は非礼を許し、長年フィアメッタを養育してくれた礼にと、金の鎖を与える。婚礼の祝賀準備が進み、落胆する ボッカチオは、最新作「桶の中の恋人」をピエトロ王子に渡し、フィアメッタへの想いを伝える。 ボッカチオとフィアメッタは、愛と忠誠を誓い、トスカーナのワルツ「フィレンツェには美人が多い」を甘く歌う。そこへ男達が、今度は公爵に ボッカチオの追放を訴えようとやって来る。しかし ボッカチオは、「女房達の貞操を守りたいのなら、もっと女達を大事にしなさい!」と開き直る。 ボッカチオが真剣にフィアメッタを愛している事を知ったピエトロ王子は、「自分はまだ恋の実践中だ!」と笑って、フィアメッタとの結婚を辞退する。男達は公爵令嬢の結婚相手となった ボッカチオを追放するわけにもいかず、町中で ボッカチオとフィアメッタの結婚を祝福して、めでたく幕となる。

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