蝶々夫人
Madama Butterfly
ジャコモ・プッチーニ
Giacomo Puccini
伊1858-1924
初演:1904年2月17日/スカラ座
原作:ロング/John Luther Long(1861-1927)の小説「蝶々夫人」
台本:ルイージ・イッリカ/Luigi Illica/ジュゼペ・ジャコーサ/Giuseppe Giacosa/伊語
時と場所:1904年。長崎。
演奏時間:第1幕45分
第2幕75分合計約2時間
楽器編成
3Fl(Picc持替え),2Ob,E.H.,2Cl,B.Cl,2Fg/4Hr,3Tp,3Tb,Tuba/Tim,TT,Trg,Cym,SD,GC,Chime,日本の鐘(4つのピッチの金属板),鍵盤付き鉄板(Glocken),日本のTT(ad lib.),Hrp,Str.
舞台上:高低音のTT,ゴング,鳥笛,Vlaダモーレ(Vnで代用)
概説:
歌劇「蝶々夫人」(プッチーニ)
このオペラの原作は、1898年にアメリカの雑誌に掲載された、ジョン・ルーサー・ロングの書いた実話小説によっているという。それをベラスコが戯曲化した劇を観て、プッチーニはオペラ化を思い立ったのである。何よりも日本を舞台とし、純真無垢な日本女性がヒロインというのが、ヨーロッパ人の異国趣味を駆り立てるとプッチーニは踏んだのであろう。実際オペラの中には長唄の「越後獅子」や、「宮さん、宮さん」、「高い山から」、そして「君が代」などの日本の旋律が多く採り入れられている。日本を舞台にしたオペラは、マスカーニの「イリス」、メサジェの「お菊さん」、サリヴァンの「ミカド」などもあるが、その中では断然この「蝶々夫人」が最高傑作といえるだろう。劇的な筋の運びはもとより、オーケストラ部分の見事さと美しさも、傑出しているというほかはない。
(C) 出谷 啓
最終更新:2009年5月19日
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