【基礎データ】
カストールとポリュックス
Castor et Pollux
作曲:ジャン=フィルップ・ラモー
Jean-Philippe Rameau(1683~1764)
台本:ピエール=ジョゼフ・ベルナール
Pierre- Joseph Bernard、フランス語
原作:ギリシャ神話、双子座の由来
初演:初稿版1737年10月24日、改訂版1754年6月8or11日、パリ/Paris,王立音楽アカデミー/Academie Royale de Musique
演奏時間:序曲5分、第1幕26分、第2幕24分、第3幕22分、第4幕27分、第5幕27分、合計約2時間11分
楽器編成:
(revision Auguste Chapuis)2Fl,2Ob,2Fg/Cemb/Str
(arr. Gevaert)2Fl(2Pic),2Ob,2Fg/2Hr/perc/Str
概説:ラモーにとって三番目のオペラ「カストールとポリュックス」は初演での評価はあまり得られず21公演で興行を終えた。その後再演もないまま10年以上の歳月が流れ、1750年代のヨーロッパで巻き起こったブフォン論争において(フランスオペラとイタリアオペラの優劣についての論争)ラモーの作品はイタリアオペラ愛好家たちによって、フランスオペラ攻撃の矢面に立たされていた。そんな中1754年、ラモーは「カストールとポリュックス」の改訂版を発表した。筋立てに関係のない神々が登場するプロローグを削り、新たに物語の発端を説明する幕を加えた。そして従来の1幕は2幕へと順に移行し、レチタティーヴォ部分を大胆に削っていった。その結果作品はよりドラマティックな仕上がりとなり、兄弟の愛という新しいテーマを描いた「カストールとポリュックス」の改訂版はパリを熱狂させた。再評価を得た十二宮に輝く双子座の物語は、ラモーの最高傑作としてフランスオペラの実力を証明することになったのである。
尚、ここでは改訂版のあらすじを紹介している。
by MI
最終更新:2009年10月29日
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