<第2幕>
第2幕
第1場/町の酒場
ダリボルの養女イトカが、酒場にいる婚約者のヴィーテクの所へやってくる。ヴィーテクはかつてダリボルの侍従でもあった。恋人同士の2人を称えて兵士たちが歌い、それに対しイトカは、兵士たちの勇ましさを称え歌った。皆が酒場の中へと消えると、イトカはヴィーテクに「今は味方となったミラダが、ハープ弾きの少年に変装して牢の周りを偵察しています」と告げ、2人はダリボルを救うための計画を立て始めた。
第2場/看守の部屋
牢獄看守ベネシの元を訪れた衛兵隊長のブジヴォイは「ダリボルは周りの人々からの信頼が厚いので、救出しようとする者が現れるかもしれない..」と、見張りを厳重にするようベネシに命じると、部屋に見慣れない少年がいることに気付き誰かと尋ねた。ベネシが「孤児だったハープ弾きの少年を引き取ったのです」と答えると、ブジヴォイは「見張りは怠るなよ!」と言い出ていった。「看守の人生なんて辛く悲しい! Ach, jak tezky zalarnka zivot jest, jak truchlivy!」と歌うベネシに、少年に扮したミラダが「食事の支度ができました」と知らせ、「牢にいく用事があるなら僕が代わりにいきますよ」と付け加えた。ベネシはミラダにヴァイオリンを渡すと「では地下牢にいるダリボルという男に、これを持って来るよう頼まれたので渡してくれるか?」と言うので、ミラダは思わぬチャンスと胸を躍らせた。
第3場/地下牢
暗い地下牢で、殺された親友ズデニェクの夢を見ていたダリボルは、目が覚めると「夢でしか君に会えない!」と嘆いた。そこへ1人の少年がやって来て、ダリボルにヴァイオリンを渡す。ヴァイオリニストだったズデニェクを偲び、ヴァイオリンに目を光らせるダリボルだったが、ふと少年に気付き「君は誰?」と問いかけた。ミラダは自分の正体を明かすと「私のためにこんな目に遭ってしまって本当に申し訳ない。私が必ず貴方を救い出します!」と、誠心誠意ダリボルに詫びた。危険を冒してまで自分を助けに来てくれたミラダの愛に心を打たれたダリボルは、次第に彼女を愛しく感じ始め、気付くと2人はしっかりと抱き合っていた。
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