ディオニソスの祭り。羊飼いや乙女の踊りが続く。女装したロイキッポスも乙女の輪に加わり、ダフネに酒をすすめる。突然アポロが「神への恐ろしい恥辱だ!」と叫ぶ。人々もこの見慣れぬ男を捕らえようとする。しかしアポロが矢を振り回すと雷鳴が響き、人々は恐れをなして逃げ去ってしまう。その場にはアポロとダフネ、ロイキッポスだけが残る。ロイキッポスは女装を脱ぎ捨て、ダフネにその男から逃げ、自分に従うよう説得する。さらにアポロに対して、「うそつき者」とののしる。怒ったアポロの矢とともに放たれた雷の一撃で、ロイキッポスはその場に倒れる。ダフネははじめてロイキッポスの愛を知り、自らの罪を悟る。悲しむダフネを見たアポロもまた深く後悔する。アポロはゼウスとディオニソスに罪を詫び、ダフネを永遠の緑の象徴である月桂樹に変身させるように願う。アポロが去った後、舞台は真っ暗になり、「ダフネの変容」の場となる。月の光が射す中、ダフネは次第に月桂樹に化してゆく。奇跡の中ダフネは「私もゆきます。緑なる兄弟よ。」と歌い。神秘的に幕が下りる。
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