第2幕/マドリッドのパンタレオーネ邸
 屋敷の主人パンタレオーネは、突然娘のクラリッサが婚約することを皆に発表し「明日結婚相手が来るので祝賀会の準備をするように!」と使用人たちに命じた。それを聞いた本人のクラリッサは驚きうろたえる。父には内緒にしているが、彼女には恋人がいるのだ。相手のゴメスは禁じられている決闘をしたために、公の場には出られない身であった。それに婚約相手は父が昔世話になった人の息子だと言うので、結婚を断る訳にもいかない。すると打ち拉がれるクラリッサの処に、侍女のラウラがやって来た。そして「最高の喜びは誠実な愛です Hochste Lust ist treues Lieben」と歌うと、クラリッサの許に恋人ゴメスを連れて来てくれた。三人は「何か名案はないか」と知恵を絞った。

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