ドン・キショット
時と場所:時は不明、スペイン
あらすじ
第1幕 スペインの町の一角
今日はお祭で、町は人々でにぎわっている。広場の一角では、町で評判の美人ドゥルシネに四人の求婚者ペドロ、ガルシア、ロドリゲスそしてジュアンがセレナーデを捧げている。ドゥルシネは若く美しく幸せだと「女が二十歳になっとき」を歌うが、漠然と人生にもの足りないものを感じていた。そこに自称世直し騎士と名乗るドン・キショット・デ・ラ・マンチャが登場する。彼は老いぼれ馬ロシュナンテに跨り、デブで喧嘩っ早いお供のサンチョ・パンサを連れている。キショットは錆で赤茶けた鎧を身に纏い、槍を持っている。お祭り騒ぎに浮かれる町の人々はキショットを温かく歓迎するが、四人の求婚者たちは彼を馬鹿にする。やがて夜が訪れ、キショットはドゥルシネに恋い焦がれてセレナーデ「星が現れるとき」を歌い始める。するとドゥルシネに求婚中のジュアンが現れ、キショットに決闘を申しこむ。そこにドゥルシネが登場し二人を宥めると、哀れな老人キショットをからかい「昨日盗まれた首飾りを盗賊から取り返すことが愛の証明よ」と思わせぶりな態度をとる。決闘の話は立ち消えとなり、キショットは盗賊を退治の話に夢中になり、ドゥルシネが求婚者ジュアンと腕を取り合って立ち去ったことにも気がつかない始末である。
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