フィデリオ
Fidelio
ベートーヴェン
Ludwig van Beethoven
ドイツ/1770−1827
初演:1805年11月13日アン・デア・ウィーン劇場
第二版初演:1806年3月29日
第三版(決定版)初演:1814年5月23日
原作:仏語/ブイイ/Jean Nicolas Bouilly(1763-1842)
台本:独語/ゾンライトナー/Joseph Sonleitner(1765-1835)
演奏時間:
序曲8分第1幕80分
第2幕50分/合計2時間
楽器編成:
2Fl(Picc),2Ob,2Cl,2Fg,Kfg/4Hr,2Tp,2Tb/Tim,Str,(舞台裏Tp)
概説:
歌劇「フィデリオ」 作品72(ベートーヴェン)
 いうまでもなくこの作品は、ベートーヴェンが書いた唯一のオペラである。しかもこれはレチタティーヴォでつなぐ、イタリア式のオペラではなく、音楽と音楽のあいだをセリフでつなぐ、ドイツ式のジングシュピール(歌芝居)の形をとっている。原作はフランスのブーイの「レオノール、または夫婦愛」で、これをゾンライトナーがドイツ語のオペラ台本にしたものである。無実の罪で投獄された夫を、男装した妻が救い出すという、その勧善懲悪の精神と、強大な夫婦の愛情に、ベートーヴェンはすっかり心を奪われてしまったらしい。上演はなかなか成功しなかったが、彼は何度も改訂の手を加え、ようやく成功に導いたといわれる。それの証拠としてこのオペラには、本来の「フィデリオ」のほか、「レオノーレ」と題する序曲を3曲も残されているのである。
(C)出谷 啓
最終更新:2008年12月4日
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