魔弾の射手
Der Freischuetz
ウェーバー
Carl Maria von Weber
独/1786-1826
初演:1821年6月18日/ベルリン王位劇場/Berliner Koeniglichen Schauspielhaus
原作:アペル/ラウンの「妖怪物語」
台本:独語/フリードリヒ・キント/Friedrich Kind
演奏時間:
序曲10分/第1幕約40分/第2幕約40分/第3幕約40分/合計約2時間
楽器編成:
2Fl,2Picc,2Ob,2Cl,2Fg/4Hr,2Tp,3Tb/Tim,Str
Banda:Cl,2Hr,Tp,2Vl,Vc
概説:
 このオペラはウェーバーが、ドレスデンの宮廷歌劇場の音楽監督に就任して、多くの作家や知識人と交際する中から生まれた。法律家であり、優れた文筆の才能の持ち主だった、フリードリッヒ・キントから、アペルの「怪談集」などを参考にした台本を示され、それに基づいて曲をつけたものである。全体はモーツァルトの「魔笛」や、ベートーヴェンの「フィデリオ」と同じく、レチタティーヴォでつなぐ、イタリア風のオペラではなく、曲と曲のあいだを地のセリフでつなぐ、ジングシュピール(歌芝居)の形をとっている。そして合唱を重視して、ドイツ的な質実剛健さを表立てているのも、ドイツ・ロマン派の特性といえるだろう。さらにオーケストレーションの巧みさも、特筆されなければならない。かつてメンデルスゾーンは、このオペラを「ロマン主義の管弦楽の武器庫」と称えた。ドイツ・オペラの方向性を決めた、画期的な作品とこのオペラはいえる。(C)出谷 啓
最終更新:2008年12月6日

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