第4幕 第1場/荒地
 牢に入れられ、すっかりやつれ果てたゲノフェーファは、従僕のバスタザールとカスパールに連れられ、荒地へとやって来た。「ここで待つように」とその場に置き去りにされたゲノフェーファは「最後の望みも叶わず.. Die letzte Hoffnung schwindet」と歌い、憐れな我が身を嘆く。すると近くの茂みの中に十字架が見えるので、ゲノフェーファはその前に跪き必死に祈りを捧げた。そこへゴローがやって来て「伯爵から貴女を殺すよう言われた」と、ジークフリートから預かった剣と指輪を見せる。ゲノフェーファは指輪が本物であることを確認すると、いよいよ絶望的だと死を覚悟した。ゴローが「私のものになるのなら助けますよ」と言うが、貞淑なゲノフェーファは勿論死の方を選ぶので、ゴローはバスタザールとカスパールにゲノフェーファを殺すよう命じ去っていった。最後にゲノフェーファは「全てはゴローの企みです」と彼等に訴えるが、従僕たちは信じず、すぐにゲノフェーファを殺そうとする。ところが十字架にしがみ付く彼女を、2人はどうしても殺すことができず、とうとう諦めてその場から立ち去った。いつの間にか気を失ったゲノフェーファの元に、マルガレータから真実を聞いたジークフリートが駆け付ける。彼は妻に深く詫び許しを請い、2人は固く抱き合う。
第2場/ジークフリートの城
 無事に帰還したジークフリート伯爵と妻のゲノフェーファを迎え、司教ヒドゥルフスが祝福の祈りを捧げる。民衆も感謝と喜びの合唱で2人を称えて幕となる。
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