第3幕
翌朝、露の精が出てきて子供達に花の露を振りかけて目を覚まさせる。すると夕べもみの木があった所に、キラキラと朝日を浴びたお菓子の家が見える。興奮した二人は天使がくれたのだろうと思い違いをし「高い屋根はタルト、窓は白いお砂糖・・・」と歌いながらこわごわ家に近づく。二人がお菓子の壁を一切れ取ると中から。「家をかじるのはだれ!?」と妙な声。なおも無視してお菓子を食べていると戸口から魔女が出てきて、夢中で食べている二人を捕まえる。魔女は杖を使い、呪文で二人を動けなくする。魔女はグレーテルの魔法を解き、働かせることにする。ここで賢いグレーテルは魔法を解く呪文「ホークス・ポークス・ヘクセンシュルス」を覚えてしまう。一方、魔女はヘンゼルを馬小屋に閉じこめてごちそうを大盤振る舞いする。柔らかく太ったところで食べてしまおうという魂胆だ。そうこうするうちグレーテルは魔女の目を盗んで杖を取り、先ほど覚えた呪文でヘンゼルの魔法を解くと馬小屋から忍び出る。そして魔女がパン焼きかまどの使い方をグレーテルに教えようとたき口にかがんで見せたとき、兄妹は力を合わせて魔女をかまどの中に押し込んでしまう。二人は喜び「お菓子のワルツ」を踊る。その時突然かまどが大きな音をたて爆発し、それまでお菓子に姿を変えられていた子供達が現れる。ヘンゼルが魔法の杖を使い呪文を唱えると、子供達はたちまち元気になる。そこへ兄妹の両親が到着して、魔女のケーキも焼き上がる。一同の歓声と神への感謝の祈りを捧げる。(幕)
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