第3幕 王妃の部屋
ハムレットは母の2人の夫の肖像画を眺めながら、いまだになぜ復讐できぬのかと自身に問い、生きるべきか、死ぬべきかと脳む。王が来る気配にハムレットは影に隠れる。王が兄の肖像の前に祈り、許しをこうのを見て、ハムレットは殺すのは時期を見てと呟く。王は大臣ポローニアスを呼び、兄の亡霊を見たような気がすると言う。大臣はそのような動揺が人々に疑いを起こさせるので気をつけるようにと言い、王を連れて去る。オフィーリアの父ポローニアスが共犯であったことを知り、ハムレットは愕然とする。そこに王妃とオフィーリアが現れる。王妃は息子にオフィーリアとの結婚式を近々に挙げるようにと言うが、ハムレットは彼女に対し、まだ愛されていると思っているのか、尼寺へ行け、と言う。オフィーリアは彼が贈ってくれた指輪を返し、彼の約束を思い出させようとしてもハムレットはその指輪を投げ捨ててしまう。オフィーリアはあふれ出る涙を押さえてその場を立ち去る。残った王妃があなたは本当に狂ったのかと言うと、ハムレットは犯罪のすべてを知っているのだと言い、それを否定する王妃に2人の王の肖像画を示し、1人は賢明な王、他は残酷非道な男である、それをあえて取り替えようとしたとは、と嘆く。王妃もついに自分を恥じ、ハムレットに許しを請う。そこに突然ハムレットの目にだけ見える亡霊が現れ、母親の命を奪ってはならぬと命じる。ハムレットは母に後悔なされたのなら、静かに祈り、お休みなさいと言って、立ち去る。
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