第4幕 ディアーナの神殿
第1〜2場
ディアーナ像の片側には生贄のための祭壇がある。イフィジェニーは一人像の下に佇み、深く苦悩している。そこに祭司達に連れられてオレストが現れ「犯した罪の責め苦からやっと解放される」と歌う。讃美歌と祭司達の祈りが捧げられる。オレストは祭壇に横たわり芳香が焚かれ、御神酒によって清められる。ついに生贄の儀式を執り行うイフィジェニーにナイフが渡される。オレストは生贄の儀式に臨み古い記憶が蘇り、目の前にいる女司祭長こそ姉イフィジェニーであることに思い至る。そして「あなたもかつてギリシャの地で生贄になりましたね。私の姉イフィジェニーよ!」と話しかける。イフィジェニーも「オレスト!私の弟よ」と呼ぶ。祭司達は生贄がミケーネの王オレストであることを知りどよめき、姉と弟は相まみえた喜びに抱き合う。
第3〜5場
しかし喜びもつかの間、ギリシャ人の女性が慌てて駆け込んで来ると「暴君トアスは捕虜の一人が逃亡した事を知り、即刻生贄の儀式を執り行うためにこちらに向かっています。」と知らせる。イフィジェニーは「生贄の儀式などさせてはならない!トアスから我が国の王を守るのです。神々がお守り下さいます」と告げる。そこに衛兵達を率いてトアスが現れ「お前の陰謀は見抜いているぞ!今こそ、この裏切りに我が怒りと天罰が下る。生贄の全ての血を神に捧げよ!」と激怒しオレストを取り押さえる。イフィジェニーは命令を拒否し「オレストは我が弟であり、アガメムノンの息子にしてミケーネの王である」と告げる。衛兵や祭司達は怯むが、トアスは「私が自ら生贄と女祭司長を神に捧げよう!」と宣言する。その時ギリシャ軍を率いて戻ったピュラードが現れ「死ぬべきはおまえだ!」と叫びトアスを殺害する。イフィジェニー、祭司、オレストとピュラード、ギリシャ兵が神の御加護に感謝する。
第6〜7場
ギリシャとスキタイの間に巻き起こった戦いは降臨した女神ディアーナによって遮られる。ディアーナは「長きにわたり野蛮の地に在った我が像をギリシャに返還せよ。オレストの罪は償われた。ギリシャに帰りイフィジェニーとともに、祖国を再建せよ」と告げる。祭司達をはじめ全員による合唱で「長く怒りにあった神々よ、平和が海と地球と天の懐に成る」と神への讃歌が合唱され幕となる。
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