第3幕 スサーニンの家
孤児のヴァーニャがスサーニン家にひきとられ可愛がられていることに感謝し幸せを歌う。そこにスサーニンが現れ、新しい皇帝としてミハイロフが選出されたことを伝える。ポーランドの反撃を怖れるヴァーニャに、スサーニンは「修道院に匿われている新皇帝ミハイロフを誰も見つけ出すことは出来ない」と彼を安心させる。アントニータとソビーニンが一緒にやって来てスサーニン、ヴァーニャの四人は幸せと希望のカルテットを歌い、通りがかりの農夫達も二人の結婚を祝う。ソビーニンが婚礼準備に出かけた後、スサーニンは娘の結婚に立ち会えることを喜び、アントニータとともに、ヴァーニャにもやがて愛する人が現れるだろうと明るい未来を歌う。しかし幸せは突然打ち砕かれる。ポーランドの小隊が踏み込んで来るなり、事務的な任務を装い新皇帝ミハイロフのところに案内するよう要請する。スサーニンは拒否するが、家族の安全のために、道案内を承諾するふりをしようと考えなおす。そしてヴァーニャに近づき「私がポーランド兵を森に誘導し時間稼ぎをする間に、おまえは修道院に向かい、皇帝に危険が迫っている事を知らせなさい」と耳打ちする。連行されるスサーニンが死を免れないことを知るアントニーダは婚約祝いに来ていた友人を前に「友よ、それが悲しいのではない」と歌い泣き崩れる。知らせを受けて駆け付けたソビーニンは、スサーニンが連行されたことを知り、復讐のために小作人たちを引き連れポーランド兵の行方を追って行く。
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