第3幕 コステルニチカの家
2か月が過ぎ。今日はイェヌーファとラツァの結婚式である。村長夫妻が招かれ、羊飼いの女が手伝いに来ている。コステルニチカは人が違ったように怯え、酷く衰弱している。イェヌーファはラツァに送られた花束を衣装に付け、私にはもったいない結婚だと沈んでいる。ラツァは「子供のことはもう忘れよう!僕こそ酷い事をした償いを一生かかってしなければならない」と愛を歌う。和解をしたシュテヴァとカロルカも結婚式に招かれ、二人を祝う。続いて家政婦のパレナや村の娘達も結婚のお祝いにやって来て、賑やかに人々が和むなか、突然村人が「誰が子供を殺した!」と騒ぐ声がする。そして牧童のヤノが「川の氷の下で子供が死んでいるのが見つかった」と村長を呼びに来る。みなは騒然となり、コステルニチカは恐怖に凍りつく。イェヌーファは自分の子供に違いないと外に駆けだして行く。集まっていた村人が「犯人はイェヌーファだ」と石を投げつけ、ラツァは必死にイェヌーファを守る。その時コステルニチカが進み出て「わたしが子供を殺しました!」と全てを告白する。イェヌーファは泣き崩れ、コステルニチカは許しを乞う。一方ラツァは自分の嫉妬が全ての原因だと絶望する。カロルカはシュテヴァの本性を知り、婚約を解消し去って行く。罪を悔い、倒れ込んでいるコステルニチカをイェヌーファは抱き起こす。二人は許し合い神に祈りを捧げる。そしてコステルニチカは、村長に裁判所(当時死刑を意味する)に連行してくれるように頼み別れを告げる。後を付いて村人も去っていく。イェヌーファはラツァに「みんな行ってしまった。あなたもお行きなさい。顔の傷のことはあなたの愛からでたことだからもうとっくに許しています」と歌う。しかしラツァは「イェヌーファと一緒なら辛いことの多い人生もやっていける、慰め合って生きて行こう!」と答える。真実の愛に到達した二人が「大きな愛に導いてくれた、神の思し召しよ」と祈り幕となる。
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