【基礎データ】
ロゲル王/Krol Roger,(King Roger)または羊飼い/Pasterz
作曲:カロル・マチェイ・シマノフスキー/Karol Maciej Szymanowski(1882~1937)
台本:作曲者及びヤロスワフ・イワシュキエヴィッチ/Jaroslaw Iwaszkiewicz(1894~1980)、ポーランド語
原案:エウリピデス/Euripides、悲劇詩「バッコスの信女/Bakkhai」
初演:1926年6月19日、ワルシャワ/Warsaw、ヴィエルキ劇場/Teatr Wielki
演奏時間:第1幕25分,第2幕35分,第3幕21分、合計約1時間21分
楽器編成:3Fl(Pic),3Ob(EH),4Cl(Es,Bs),3Fg(K-Fg)/4Hr3Tp,3Tb,Tub/6Perc(Tim,Xyl,Glock,Trgl,Cym,TT,SD,TD,BD)/2Hp,Cel,Pf,Org/Str
Banda:4Tp,TT
概説:「ロゲル王」は詩人の従兄弟イワシュキエヴィッチのスケッチを基に、シマノフスキーが加筆を加え、終盤は全く違った結末に書き替えて完成させた作品である。物語はロゲル王が羊飼い(ディオニュソス)の説く異教とキリスト教との狭間で苦悩しながら、最後には太陽に象徴される自立への出口を見出して行くもので、ニチェー思想の影響を受けている。作風はビザンチン、アラビア、ヘレニズムと言った異国情緒に溢れ、愛と自由と官能の神ディオニュソスの魅力が甘く豊かに表現される一方で、一人迷いながらも最後には決然と自分を見出して行く力強いロゲルをみごとに対峙させている。
by MI
最終更新:2010年9月14日
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