第2幕/カルメーラの屋敷
日曜日..ジプシーの娘サルーは、大きな屋敷の中庭を覗き込んだ。そこでは自分の恋人パコと、屋敷の令嬢カルメーラの結婚式が行われていて、フラメンコ歌手の歌に合わせ、沢山の踊り子達が華麗にフラメンコを踊り2人を祝っていた。サルーは悲しみに押し潰されそうだった(モノローグ<笑いながらあそこにいるわ Alli esta riyendo>)。そこへ駆け付けた祖母と、その弟サルバオールにサルーは言った「なぜ知っていたのに黙っていたの?絶望で死んでしまいそうだけど、死んだらあの裏切り者の思うつぼ..でも私は彼なしでは生きていけない!」と。そして裏切り者を呪う歌を歌った。中庭ではパコがサルーの声を聞いたような気がして青ざめるので、カルメーラが心配するが、パコは何でもないとやり過ごす。とうとう我慢できなくなったサルバオールとサルーが、祖母の制止を振り切って屋敷の中に踏み込むと、カルメーラの兄マヌエルが2人に用件を尋ねた。サルバオールが「祝いの踊りをしにきた」と言っている後ろからサルーが飛び出し、パコに向かい「私と愛を誓ったのに裏切るの?それなら私を殺して!」と叫ぶ。カルメーラとマヌエルは驚いてパコを見るが、パコは逆に怒ってこの女を叩き出せと怒鳴った。あまりのショックにサルーはそのままパコの足元に崩れ落ち、パコの名を呼びながら本当に息絶えてしまった。祖母はサルーの元に駆け寄り、泣きながらパコを責めた。祖母とサルバオールが「神よ!」と叫び、幕となる。
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