第3幕/ケンペル・カラデック夫人の屋敷
ギャルドゥフーの友人ボビネが、偽の晩餐会に向けて、召使に一流の客に変装するよう言うと、召使達はそれでは召使がいなくなりますと答える。すると召使の一人が早変わりすることを思いつく。そこへギャルドゥフーに騙され、屋敷に案内された男爵が現れる。ギャルドゥフーは男爵がいない間に、夫人であるクリスティーヌを口説こうと考え、男爵だけを晩餐会へ連れて来たのだ。屋敷の広間で待たされる男爵の傍らを、着替え途中の召使達が慌てて横切って行く。そしてまず最初に現れたのは、将軍を名乗る召使ユルバンと、殿下を名乗るもう1人。続いてスイスの提督夫人に扮した女中のポリーヌ。ポリーヌは男爵に「提督はどこに?」と尋ねられ、主人は今服を着るのにてこずっていると答える。それを聞いた2人の召使は、慌てて裏へと引っ込んだ。男爵と2人きりになった女中のポリーヌは、早速男爵に色仕掛けで迫り、2人は二重唱<恋は長い梯子>を歌う。その後貴婦人に扮した女中達、大佐未亡人の手袋屋ガブリエルも登場し、最後にようやく提督が現れる。ところが提督は、やっと着れた制服の背中が破れている。男爵は<服が破れています>と歌い、皆との楽しい六重唱となった。皆は召使がいないことを気付かれぬよう、男爵に次々と酒を勧め、とうとう男爵を酔いつぶしてしまった。
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