第5幕 副王宮殿の玄関
ピエトロは宮殿の宴で舟歌を歌いながら、何食わぬ顔でマサニエッロに毒を盛る。そこに漁師仲間のボレッラが駆け込んできて、情勢を立て直したアルフォンスがナポリを奪還すべく進軍してくると報告する。ヴェスヴィオ火山はまさに噴火寸前で不穏な空気は更に緊迫する。怖れる民衆はマサニエッロに助けを求め宮殿に押し掛ける。しかし毒の回ったマサニエッロにはもう戦う力は無く、混乱しながらも死の直前までエルヴィールを守り安全な場所に逃がす。兄の無事を祈るフェネッラのもとに、逃げ延びたエルヴィールが訪れ、マサニエッロの死を伝える。アルフォンス軍はついに勝利を収め、人々はアルフォンスを称賛する。その時ヴェスヴィオ火山が噴火し、フェネッラは絶望の中で町に流れ込む溶岩に身を投げる。人々はその凄絶な最後に怖れをなし神に祈る。〈幕〉
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