一方、ブランザックはドルモン邸の近くで偶然旧友のドルヴィルに出会い、ドルヴィルを結婚の証人として連れてきた。ドルヴィルは後見人の言うなりになるような娘、つまり自分の妻との結婚は止めたほうがよいと忠告するが、ブランザックは口説き落とせると自信満々。それを見ていてくれとドルヴィルを陰に隠す。召使いのジェルマーノもまた陰で様子を伺っている。ジュリアが現れブランザックは熱烈に口説くが、彼女はのらりくらりと答え、気があるやら、ないやら…この様子に隠れているドルヴィルも苛立つ。さらにこれを見張っていたジェルマーノが飛び出してきて、ドルヴィルを引っぱり出してしまう。ドルヴィルはジュリアに皮肉をいい。三人ともジェルマーノに怒りをぶつける。一人になったブランザックのところへルチッラがやってくる。ブランザックはルチッラの美しさに惹かれ、早速口説きにかかる。ルチッラも前々からブランザックを想っていたのだから喜びを隠せない。二人が退場しジュリアが現れる。彼女は夫のドルヴィルと先ほど交わした、今夜12時の密会の約束を一人つぶやく。それを物陰で聞いていたジェルマーノはジュリアがブランザックと逢引するものだと早合点してしまう。早速ブランザックに、今夜12時にジュリア様があなたをお待ちですと伝えると、ブランザックは大喜び。ジェルマーノはルチッラにも今夜密会があることを告げ、二人はそれを見ようと物陰に隠れる。
つづく

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