【あらすじ】
時と所:19世紀後半 イギリス統治下のインド
第1幕 バラモン教寺院の庭
バラモン教寺院前の庭で、インド人達が神に祈りを捧げている。そこへ年老いた僧侶のニラカンタがやってきて、インドを占領して、彼らの宗教を弾圧しているイギリス人からの、1日も早い解放を皆に唱えた。続いてニラカンタの娘であるラクメが、美しい声で祈りの歌を歌いながら現れ、皆はラクメと共に寺院内へと入って行った。そこでニラカンタは「ラクメこそが我々を救う聖なる娘である」と告げ、その後街の信者達の集まりへ出かけて行った。残されたラクメは、侍女マリカと共に小舟に乗り、蓮を摘みに出かけた。その頃異教徒の聖域であるはずのこの場所に、イギリス人士官のジェラルドとフレデリック、そしてベンソン女史とその生徒であるエレンとローズの5人が忍び込んでいた。彼らは好奇心からこの庭に入り込み、ここの僧侶ニラカンタの美しい娘ラクメが、神のように皆に崇められていると噂し始めた。その時ラクメの置いて行った美しい宝石が、総督の娘エレンの目に留まった。エレンの婚約者であるジェラルドは、同じ物を作らせようと宝石を写生し始めたが、禁断の場に長居は禁物と、皆は先に帰らせた。しばらくするとそこへラクメが現れ、ジェラルドとラクメは互いに一目で心惹かれ合い、愛の二重唱となる。人の気配を感じたラクメが、ジェラルドを素早く逃がすと、そこへラクメの父ニラカンタがやってきた。彼は破れた垣根で異教徒が忍び込んだことを悟り、その冒涜行為に怒りを露わにした。そして復讐を心に誓うのだった。
第2幕へ
RETURN
オペラ名曲辞典TOP