第3幕/王宮前の広場
ダドン王の国では、残された民衆が不安げに軍の安否を気遣っていた。そこへ宮廷の女官長アメルファが現れ、2人の王子は死んでしまったが、王が新しい女王を伴い帰還すると告げた。やがてダドン王とシェマーハの女王を乗せた馬車が到着すると、そこへいつかの星占い師がやってきた。そして「私の望みはその女性です。お約束通りシェマーハの女王を私にください」と言った。驚いた王はものには限度があるとこれを断るが、星占い師が頑なに要求を主張するので、怒った王は持っていた杖で星占い師を殴り殺してしまう。たちまち辺りは暗雲が立ち籠め、雷鳴が響く。王は祟りを怖れ震え上がるが、女王の方は祟りなど気にすることではないと冷たく言い放つ。気を取り直したダドン王が、気分直しにと女王にキスを迫ると、突然女王は豹変し「この出来損ない!くたばるがよい!」と王を突き飛ばした。するとそこへ金鶏が舞い降りてきて、「キキクリ!老いぼれの頭を突っつくぞ!」とダドン王の頭を突き、王は死んでしまった。シェマーハの女王は高笑いと共に金鶏と姿を消し、残された民衆はこの先どうしていったらいいのかと、王の死を悲しみ合唱する。(幕)
エピローグ:
死んだはずの星占い師が再び登場し「このお話しの中で実在するのは、私とシェマーハの女王だけ。あとはほんの幻に過ぎないので、気にすることはありません。」と言い残し去って行く。
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