【基礎データ】
夜鶯/Le Rossignol/The Nightingale/Die Nachtigall
作曲:イーゴリ・フョードロヴィチ・ストラヴィンスキー/Igor Fyodorovich Stravinsky(1882~1971)
台本:作曲者及びステパン・ミトゥーソフ/Stepan Mitusov、ロシア語
原作:ハンス・クリスチャン・アンデルセン/Hans Christian Andersen(1805~1875)、「小夜鳴き鳥と中国の皇帝/Nattergalen」、デンマーク語
初演:1914年5月26日、パリ/Paris,L’Opera
演奏時間:第1幕17分,第2幕15分,第3幕14分、合計約46分
楽器編成:3Fl(Pic),2Ob,2Cl,Es-Cl,2Fg/4Hr,3Tp,3Tb,Tub/Tim,Perc/2Hp,Cel,Pf/Str
概説:「夜鶯」はストラヴィンスキーの第1作目のオペラである。1908年、ステパン・ミトゥーソフとともにアンデルセンの有名な抒情物語をもとに1幕を書き上げるが、ディアギレフの依頼で当時旗揚げされて間もなかったバレエ・リュスの為に「火の鳥」「ペトリューシュカ」「春の祭典」のバレエ音楽を先行して書き上げた。その後1913年にモスクワの自由劇場からの依頼で2~3幕を完成させるが、4年余りの歳月の隔たりは作風の変化もあり、本人としても戸惑いながらの作成となった。結局自由劇場の公演計画は中止になり、翌年1914年ディアギレフの手で初演を迎え、更に1917年交響詩曲「ナイチンゲールの歌」として改編されるが興行は短期間で打ち切られた。師リムスキーやドビュッシーの影響を受け、ストラヴィンスキー初期の変化をなぞる「夜鶯」は美しく神秘的な旋律で、私達を幻想的な世界へと誘う魅力溢れる作品である。
by MI
最終更新:2010年8月25日

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