あらすじ:第1幕
1250年。フランスのツール地方、フォルムーティエ城。
伯爵夫人のアデールは、兄とフォルムーティエの男たちが十字軍遠征で不在のためふさぎ込んでいる。女好きのオリー公爵は、チャンスはこの時ばかりと悪友のランボーと企み、聖者に変装して怪しげな説教を施している。アデールに仕えるラゴンド夫人は、アデールの心を癒そうと聖者に相談する。そこに姿をくらましたオリー公爵を探して、家庭教師とアデールに恋する小姓のイゾリエがやってくる。聖者に扮したオリー伯爵はイゾリエの名前を言い当て、イゾリエはすっかり本物の聖人と信じ込み、アデールへの想いと、女巡礼者に扮して城にもぐり込む計画を打ち明けてしまう。聖者はさっそくアデールに「恋こそが心痛を癒す!」と説く。アデールもすっかりその気になり、小生への愛を歌う。聖者は調子に乗って、小生は女たらしで有名なオリー伯爵(つまり自分のこと)の小生だという。しかしいざ城に招かれ入ろうとした時、家庭教師に変装を見破られてしまう。夫人達がオリー公爵の悪巧みを嘆いていると、二日後に主人達が遠征から帰国するとの連絡が入る。喜ぶ夫人達、あと一日はチャンスがあると考えるオリー公爵とランボー。
つづく
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