【基礎データ】
トロイア人
Les Troyens
The Trojans
作曲:エクトル・ベルリオーズ
Hector Berlioz(1803-1869)
台本:作曲者、フランス語 原作:ウェルギリウス/Virgil、古代ローマ長編叙事詩「アエネーイス/The Aeneid」
初演:1863年11月4日、パリ/.Paris、リリック劇場/Theatre Lyrique、3幕~5幕を『カルタゴのトロイア人/Les Troyens a Carthage』として上演。1890年12月6~7日、カールスルーエ/Karlsruhe(ドイツ語により2日間公演全幕カット版)、1957年ロンドン、コヴェント・ガーデン王立オペラ(完全全曲上演)
演奏時間:第1幕63分、第2幕26分、第3幕45分、第4幕54分、第5幕59分、合計約4時間7分
楽器編成: Pic,2Fl,2Ob,2Cl,4Fg/4Hr,2Tp,2Piston,3Tb,Ophikleide(Tuba)/Tim,Perc/Hp/Str Banda:3Ob,3Tb,9Sax,Tim,Perc
概説:
ベルリオーズは、少年期から親しんでいた古代ローマ詩人ウェルギリウスの「アエネーイス」をオペラ化しようと構想を温めていた。1856年に自ら台本作りに着手し、改訂を繰り返し1863年に完成させた。渾身の作品は、上演時間が4時間を超え、歌唱もオーケストラも斬新な試みに満ちたものであった。そのため初演企画は難航し、1863年3幕〜5幕のみを「カルタゴのトロイア人」として上演を行った(1幕2幕は「トロイアの陥落」と呼ばれている)。カット版ながら全曲を初演したのは1890年のことで、結局ベルリオーズの意図にかなった完全版の上演を果たしたのは1957年、なんと作者没後約90年、作品が完成してから100年の歳月を要したのである。
by MI
最終更新:2010年1月15日

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