ローエングリン
時と場所:10世紀の前半。アントワープ
あらすじ-第1幕
アントワープ近郊のシェルデ河畔。ドイツ王ハインリヒはハンガリー討伐軍の兵士を招集するためにこの地を訪れている。ブラバント国の領主はゴットフリート公爵だが、まだ未成年だったのでテルラムント伯爵が後見人をしていた。しかしある日ゴットフリートが姉のエルザと森へ行き、エルザだけが戻って来た。弟の行方を聞いても答えず、それ以来ゴットフリートは行方不明だ。テルラムント伯爵は妻のオルトルートにそそのかされ、エルザをゴットフリートの暗殺者としてハインリヒ王に訴えた。無実の罪に問われたエルザは神の審判を受けることを承諾し、彼女は夢に見た騎士が、自分に代わってテルラムントと戦ってくれると語る。「エルザの夢」。やがてエルザの祈りが通じ、一羽の白鳥に曳かれた小舟に乗った騎士が現れた。騎士はエルザに自分を夫にするなら、絶対に名前と素性を尋ねてはならないと誓わせ、エルザは全てをこの騎士に委ねる。決闘はあっけなく騎士の勝利となり、エルザの潔白が証明された。テルタムントは追放になり、人々の歓喜の中で第1幕が終わる。
つづく
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