第4幕/ルイーズの家
 ルイーズの父親は「大切に育てた娘にすっかり裏切られた!」と嘆いているが、ルイーズは「ジュリアンの許に返すという約束を、何故守ってくれないの?」と母親を責めるばかり。母親は「本気で返すなんて言う訳がないわ」と開き直る。そのうち父親が「小さな頃は素直で可愛い子だったのに…」とルイーズを小さな子供のように自分の膝の上にのせるので、ルイーズは「もう子供じゃない!私には自由に恋愛をする権利があるはずよ!」と訴え、その言葉に始めは穏やかだった父親も、次第に頭に血が上って来た。とうとう激しい言い争いとなり、ルイーズは狂ったように両親を責めると、ジュリアンに向けて「私を救いだして!」と歌い出す。興奮した父親がルイーズを家から叩き出すと、ルイーズは夜の闇へと消えていった。
 父親は興奮が冷めると正気に戻り、「ルイーズ!ルイーズ!」と娘の名を叫ぶが、娘の姿はもうどこにもない。ただパリを恨みながら、自分の拳を大都会の方向へ突き付けるしかなかった。(幕)
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