第3場/サンスエニャの広場
メリセンドラにキスをし捕えられたモーロ人は、町の広場で鞭打ちの刑に遭った。《観客たちはその惨い場面に顔を顰める。》そしてすっかり意識を失ってしまったモーロ人を、兵士たちは引きずっていった。
第4場/ピレネー山脈の山の中
メリセンドラの夫ドン・ガイフェロスは、捕われた妻を助け出すためにサンスエニャの町を目指した。山中馬を走らせ、時折笛を吹き鳴らした。
第5場/マルシル王の宮殿
妻メリセンドラのいるバルコニー前に辿り着いたドン・ガイフェロスは、メリセンドラから声を掛けられる。「旅のお方、もしフランスへ立ち寄ることがあるならば、ドン・ガイフェロスという騎士の事を聞いてきてくださるかしら!」 ドン・ガイフェロスが顔を隠していたマントを取ると、そこに自分の夫が現れたのでメリセンドラは大喜び。ドン・ガイフェロスはバルコニーから飛び降りるメリセンドラをしっかと抱きとめ、馬の背に乗せ一路フランスを目指した。
最終場/サンスエニャの広場
メリセンドラの逃亡に気付いたマルシル王は、兵を出し鐘を鳴らした。《するとまたしてもドン・キホーテが立ち上がり、「モーロ人は鐘など鳴らさぬ!」と熱り立つ。ペドロ親方が慌てて出てきて「芝居というものは時折出鱈目な内容でも、皆さんが喜んでくださればいいのです。」と説得する。一度は席に着いたドン・キホーテだったが、二人を追う兵士たちを見てまた憤慨。自分の剣を抜き、人形の兵士たちに斬りかかろうとする。もう彼の中では、自分はすっかり登場人物の一人になっているのだ。》
終幕へ
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