第3幕 「亡霊」
第1場 ルーデンツ城、中庭
相続権を得たマチルデとコッラードの結婚の儀が執り行われ、人々は口々にマリーアの亡霊が現れると噂している。そこにエンリーコが現れ「コッラードの出生を明かす書類の入った差出不明の手紙を受け取った」と告げ、結婚に異議を唱えるが、時すでに遅く婚姻は成立してしまっていた。しかしエンリーコは結婚の行列とともにやって来たコッラードに「兄弟ではないことが分かったからには、決闘を申し込む!」と詰め寄る。コッラードはエンリーコを宥めるがおさまらず、ついに決闘が行われることになる。
第2場 ルーデンツ城、回廊
婚礼の祝賀会は華やかに催され、何も知らない花嫁マチルデはなかなか帰らないコッラードを心配している。人々が歌い踊る賑やかな宴の最中、仮面を付けマントに身を包んだ女が寝室に忍び込むのを誰も気づかなかった。そこにコッラードが戻って来る。祝賀会が終わり、花嫁が寝室に入ると家臣達も退出する。辺りは静まり返り、抗えぬ成り行きで、弟だと思っていたエンリーコを殺めたことに苦しむコッラードは「マチルデの為に恐ろしい代償が払われた」と漏らす。その時、マチルデの断末魔の叫びが静寂を突き破る。寝室に駆け付けたコッラードの目に、事切れたマチルデの姿と血糊の短刀を手に佇むマリーアの姿が飛び込んで来る。マリーアは「非情の悪党!約束通り、地獄から戻ってきました。」と歌う。家臣達は「マリーアの亡霊だ!」と怖れをなして手出しも出来ない。最期の力を振り絞りマリーアがマントを翻すと、その胸はコッラードの剣に貫かれた傷口から流れる血で真っ赤に染まっていた。哀れマリーアは「復讐の怨念がここまで私を導きました。これで汚れた婚姻関係は断たれました。」と笑みを浮かべ「それでも私はコラードを愛し許します。」と言い残し息絶える。〈幕〉
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