第3幕
ワルターがザックスの仕事場に入ってくる。ザックスはワルターにこれから行われる歌合戦のため美しい歌を作ることが必要だと説きいろいろと忠告する。そしてワルターが見た美しい夢をザックスは紙に書き留め応募歌にと勧める。その後ベックメッサーがザックスの仕事場に誰もいないのを見て入ってくる。そしてザックスがワルターの詩を筆記した紙を見つけ、ザックスがエファに求婚するための歌だと誤解する。事情を察したザックスは紙を進呈。大喜びでベックメッサーが帰る。エファが白い結婚の衣裳で出てくるがどことなく不安そうである。そしてザックスに靴の具合が悪いと文句をつける。そこに着替えをした晴れやかな騎士姿のワルターが入ってきて今朝の歌の続きを歌う。エファは感激するとともに出ていこうとするザックスを引きとめ感謝する。そこにマグダレーネとダーヴィトが飾り立てた姿で入ってくる。そしてザックスは完成したワルターの曲に「朝の夢の歌」と命名、それを洗礼としダーヴィトを証人にすることにする。ワルターの勝利を一同は期待する。ペグニッツの野原で歌合戦が始まる。まずベックメッサーが歌うが、歌詞を暗記していないので不安定となり、前夜のセレナードが入ったり音程を間違いたりで審査の親方達を呆れさせる。ザックスは本当の作者としてワルターを導き入れる。見事な歌に一同は感心する。ワルターは入賞しポーグナーも感動し、エファは大喜びである。エファの手で彼の頭上に月桂冠がかぶせられる。2人は祝福を受け、ポーグナーはワルターにマイスターの資格を与えようということになるが一旦は拒否する。しかしザックスがマイスターの重要性を説くとそれを受け入れる。人々はザックスとドイツ芸術を讃えて大合唱。(幕)
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