メリー・ウィドウ
Merry widow
Die lustige Witwe
フランツ・レハール
Franz Lehar
ハンガリー1870-1948
初演:1905年12月30日アン・デア・ウィーン劇場
原作:仏語/アンリ・メイヤックの「大使館付随員」
台本:独語/ヴィクトール・レオン/Victor Leon(1870-1940)、レオ・シュタイン/Leo Stein(1861-1921)
演奏時間:第1幕28分/第2幕42分/第3幕20分/合計約2時間
楽器編成:
2Fl,2Ob,2Cl,2Fg/4Hr,2Tp,3Tb/Tim,3perc/Harp/Str/Banda
概説:
タイトルは、元々は独語の Die lustige Witweだが、英題の The Merry Widow で広く知られる。メイヤック(1803-1870)の戯曲「大使館付随員」が原作。メイヤックはビゼーの「カルメン」やシュトラウスの「こうもり」などの台本、原作作家である。楽しい仏語の喜劇を基にウィーンの台本作家レオンとシュタインがオペレッタ用に翻訳。作曲はレハールに決まりかけたが、若さを理由に却下され、リヒャルト・ホイベルガーに委嘱された。しかし出来映えに満足出来なかった劇場関係者はホイベルガーとの契約を破棄、結局レハールに作曲を依頼、ヒット作の誕生となった。1905年、レハール自身の指揮で初演、大成功となり、ベルリン、パリ、ロンドンでも評判となる。原作ではドイツの小国となっているものを台本では「ポンテヴェドロ」という仮想の国とした。これはバルカンのモンテネグロをもじったもので、曲中にもスラヴ系舞曲があり、登場人物の名前もユーゴスラヴィア系のものがあり、セリフにもスラヴ語が現れ、喜劇的な効果を狙ったスラヴ系のなまりが使われるなどの中で、舞台はパリ、歌唱は独語という欧州らしい国際色溢れるオペレッタである。メリー・ウィドウ・ワルツとして有名なのは第3幕のLippen Schweigen で、「唇は語らずとも」「閉ざした唇に」などの訳題で知られる。
最終更新:20100725

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