第3幕
イタリアの城
ヴィルヘルムに助け出されたミニョンは重傷を負い、イタリアのとあるお城で療養している。ミニョンの想いを知るヴィルヘルムも、いつの間にかミニョンを愛している事に気がつく。療養する城に昔から仕えている執事のアントニオは、「城主は、幼いころさらわれた娘を探す放浪の旅に出たままである。」と語る。ヴィルヘルムが見守るなか目覚めたミニョンは、その城の見覚えのある風景に驚く。そこに、ミニョンこそ、さらわれた娘のスペラータであることを知ったロターリオが、正気を取り戻しやってくる。ロターリオは15年も行方不明だった、ここの城主チプリアーニ侯爵だった。ミニョンとヴィルヘルムは共にこのロターリオの城で暮らすことになり、喜びのうちに幕となる。
なお、複数の終結部の展開があり、最後にフィリーナやフレデリクが現れ、ミニョンが気が狂い、ヴィルヘルムの腕の中で息絶えるといった、原作に基づく悲劇版、あるいはフィリーナとフレデリクも結婚することになり、全員で「おお、喜びの日よ」を合唱して幕となる、グランド・フィナーレの版もある。
RETURN
オペラ名曲辞典TOP