第2幕
居間でノルマが眠る我が子を殺そうとするが、わが手で刺すに忍びず侍女のクロティルドに命じてアダルジーザを招く。死を決意したノルマはアダルジーザに、子供たちをポリオーネの手に届けて欲しいと頼む。アダルジーザはノルマの心中を察し、死を思いとどまらせるためポリオーネにノルマの許に戻るよう説得すると誓う。友情と再起への思いを2重唱「聞き給え、ノルマ」で歌い上げる。森の近くではドルイト教の首長でノルマの父オロヴェーソがはやる兵士をなだめ時期到来を待つよう諭す。寺院でノルマが恋人の心を取り戻せる喜びに浸っていると乳母が、アダルジーザの説得が失敗に終わったことを伝える。激怒したノルマは人々を集めローマ軍撲滅を命じる。兵士達が殺伐な叫びをあげる中、寺院に忍びこんでアダルジーザを連れ去ろうとして捕まったポリオーネが引き立てられて来る。オロヴェーソは腰の短刀を抜きポリオーネに近づくが、ノルマがそれを押しとどめ父の手から剣を取り彼を刺そうするが躊躇し、2人だけで話したいことがあると人払いをする。ノルマは「アダルジーザに近づかなければ命は助ける」というが、ポリオーネは冷たく拒否し自分を刺せと主張する。その態度に怒ったノルマはアダルジーザを死刑にすると言う。驚き悲しむポリオーネと嫉妬に燃えるノルマ。ノルマは人々を集めて、神聖を侵した1人の尼僧を神の生贄にすると言う。皆が固唾を飲む中、ノルマは自分がその裏切り者だと言う。一同は唖然として彼女を見つめる。ポリオーネもまた、初めてノルマの大きな深い愛にめざめノルマと死を共にすることを誓う。そしてノルマは父に人の子の一切をうち明ける。父ははじめ口をつぐんでいたが、間もなく目に涙をため死にゆく娘の願いを聞き入れる。そしてポリオーネとともに火刑台に進む。人々はその犠牲で祭壇と寺院が清められようと合唱する。(幕)

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