第5景/ミス・トッドの家
家に帰ったミス・トッドは、すぐに女中のレティーシャに今聞いてきた恐ろしい話をし、一体どうしたものかとうろたえた。レティーシャは警察に連絡をしようと言ったが、ミス・トッドは「もう自分の甥だと言ってしまったし..」と困り顔。そこでレティーシャは意を決し「昨夜何もなかったのだからきっとこの先も大丈夫。このままボブにいてもらいましょう!」と提案した。結局2人共ボブに出ていかれると淋しいのだ。但しこの先彼を留まらせるためにはお金が必要だろうからと、レティーシャはミス・トッドが会計を担当しているいくつかの団体のお金を、こっそり借りておいては、と勧めた。
第6景/台所
ボブが滞在してから1週間が過ぎ、ミス・トッドはあの手この手で彼の気を引こうとしたが、全く手ごたえはなかった。その様子を女中のレティーシャが歌う。<私を盗んで! Steal me!>
第7景/客間
ミス・ピンカートンが訪ねて来て、街には最近泥棒が多いらしいとミス・トッドに話す。そして滞在している甥子さんの姿が見えないようだけど..と言うので、ミス・トッドは慌てて「体調が悪いので寝ている。」と答えた。
第8景/ボブの部屋
毎日家に閉じ込められた生活が、さすがに嫌になってきたボブは、<夏にはまた旅がしたくなる When the air sings of summer, I must wander agein>と歌い、ミス・トッドの家から出て行く準備をし始めた。それに気付いた女中のレティーシャが、何でも欲しい物を持って来るからと引き止めると、ボブはお酒が欲しいと言い出した。
第9景/ミス・トッドの部屋
ボブを引き止めるためにはお酒が必要だと聞き、ミス・トッドは困ってしまった。実は彼女は禁酒団体の創立者で、とてもお酒など買える立場ではなかったからだ。そこで女中のレティーシャは、悪知恵を働かせてこう言った。「これも愛の試練ですわ!お酒はこっそり盗みに行けばいいんですよ。」と。
第10景/街の酒屋
夜中に酒を盗もうと、酒屋に忍び込んだミス・トッドと女中のレティーシャは、ついつい大きな音を立ててしまいあたふた!置いてあった酒瓶を掴むと、出てきた酒屋の主人を殴りつけ、大慌てでその場を逃げ出した。
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