天国と地獄
地獄のオルフェウス
Orphee aux enfers
オッフェンバック
Jacques Offenbach
独→仏/1819-1880
台本:仏語/クレミュー/Hector Cremieux(1828-1892)とアレヴィ/Ludovic Halevy(1834-1908)
初演:1858年10月21日パリ、ブッフ・パリジアン座
演奏時間:第1幕/第2幕/合計約2時間30分
概説:
ギリシャ神話のオルフェウスの話を基にしたパロディ。
オルフェウス関連のオペラにはモンテヴェルディの「オルフェオ」や、グルックの「オルフェオとエヴリディーチェ」などがあるが、いずれも神話に沿った内容。オッフェンバックはグルックの作品からアリアのメロディを拝借し使っており、神話の筋とグルックのオペラの両方をわかっているのが前提で、そのパロディ楽しむという作品。劇中のギャロップ(カンカン)は特に有名で、日本では運動会や、文明堂のCM(カステラ一番、電話は二番、三時のおやつは文明堂♪)などでお馴染みである。(文明堂の歌は全国区ではないので、流されていた東日本でよく知られている)
物語は、神話では真に愛し合う夫婦が引き裂かれ、妻を取り戻しに夫が冥界へ赴くというものだが、ここではお互い浮気をしていてオルフェウスは妻が死んでせいせいし、しかし世論に押されて仕方なく冥界へ行く。その周辺では神々のすったもんだが平行して進む。タイトルは「地獄のオルフェ」であり、「天国と地獄」は日本での邦題である。
最終更新:20100712
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