第2幕
第1場/エルミーロ家の一室
デズデモーナとの結婚を諦めきれないロドリーゴは、彼女の元を訪れ改めて求婚するが、デズデモーナに「既にオテロと結婚しました」と言われショックを受けその場を去る。その際彼の口からオテロへの恨みごとが聞かれたので、気になったデズデモーナは侍女のエミーリアに「すぐに逢いたいと伝えて」とオテロへの伝言を頼む。
第2場/オテロの家
オテロの元をヤーゴが訪れ「デズデモーナの不貞の証拠を見せる」と一通の手紙を取り出した。それはデズデモーナが戦場のオテロに宛てた、自分の髪の毛を同封した恋文だったが、宛名を書く前に父エルミーロに見付かり紛失した物だった。ヤーゴはそれをデズデモーナからロドリーゴに宛てた手紙だと言い、オテロはその筆跡から彼女が書いたことを確認すると、怒りで全身を震わせる。そしてすぐさまロドリーゴに決闘を申し込むと、止めに来たデズデモーナを残し二人で決闘場へ行ってしまう。ショックで倒れたデズデモーナが目を覚ますと、オテロが決闘に勝ったとの知らせが入るが、父エルミーロは更に激怒しデズデモーナは再び心を痛める。
第3場/デズデモーナの寝室
寝支度をするデズデモーナは、遠くから響くゴンドラの船頭の歌声を聴きながら溜息をつく。そして自らも「昔失恋した女中がよく歌っていたわ」と悲しげに「柳の歌 Assisa a pie d'un salice」を歌い、心配そうにしているエミーリアを下がらせベッドへ入る。
デズデモーナが寝入った頃、どうしても妻の不貞が許せないオテロが彼女の寝室へ現れる。表は嵐となり雷が鳴り響いている。目を覚ましたデズデモーナは、稲光に映し出された殺気に満ちた夫の顔を見て必死に身の潔白を訴えるが、激昂しているオテロは怒りに任せて彼女を刺し殺してしまう。
嵐が止み辺りが静かになった頃、オテロの部下ルーチョがやって来て全てがヤーゴの企みだったことを話す。エルミーロも二人の結婚を許すと言う。我に返ったオテロは「全てが手遅れだ」とベッド脇のカーテンを開き横たわるデズデモーナの死体を見せると、絶望に泣き崩れ自らも命を絶つ。(幕)
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